資格を多く取得している人も、多くの職種を経験した人と同様に「何でもできます」と主張しがちなので注意が必要です。

貿易の仕事をするために、貿易関連の資格を複数取得しているのならその意図が理解でき、プラス評価になるでしょうが、不動産関連の資格もあれば、経理関連の資格もあるとなると、何のための資格取得なのかが分かりません。こうした人は、単なる「資格マニア」と受け取られてしまい、逆にマイナス評価になってしまいます。

資格をたくさんもっているから転職に有利になると思っている人がいますが、そうとは限らないのです。実務で使ってない資格をいくら並べても評価はされません。

また、多くの職種を経験していてメリハリがない職務経歴書や、資格が脈絡もなくたくさん書かれている履歴書など、総花的なものは、企業の採用担当者の印象に残りません。

たとえるなら、幕の内弁当よりも焼肉弁当や唐揚げ弁当といったメインがはっきりしている弁当のほうがインパクトが強いのと同様に、メインの職種がはっきりと分かるほうが採用担当者の印象に残ります。

採用担当者は、あなたの職務経歴書だけを見ているわけではなく、20人、30人分の職務経歴書を見て、誰を面接に呼ぶかを検討するのです。記憶に残らない職務経歴書では、まず勝てないのです。

職務経歴書にエピソードや自己PRも書く

それでは、採用担当者の印象に残る職務経歴書にするには何を書けばいいのでしょうか。

まず、メインの職種やポータブルスキルが明確であることが第一であり、それについてだけは、「どのように課題に向き合って解決したのか」「どのような壁にぶつかって、それをどう克服したのか」といったプロセスや、そのときの感情や思いなども書きます。

数字や固有名詞を含んだ具体的なエピソードや、心理も含めた臨場感のある表現ができると、採用担当者の印象に残りやすくなりますし、面接に進んだときにも生き生きとした話ができる可能性が高くなります。

職務経歴書なので職務以外のことは書いてはいけないと思い込んでいる求職者がいますが、採用担当者はそこにはこだわっていません。「この人に会ってみたい」と思ってもらうことが重要で、職務経歴書には何を書いてもいいのです。

たとえば、職務経歴書の最後に、「もしも自分が貴社に入社できたら、これまでのキャリアをこのように活かして。こんな仕事にチャレンジし、こうした成果を出すことで貢献したい」といったリアリティのあるイメージを自己PRとして書いても何の問題もありません。

さらに、「なぜ自分はその仕事にチャレンジしたいのか」という思いや意志が書き込まれていれば、採用担当者の印象に残るだけでなく「会ってみたい」と思ってもらえるのではないでしょうか。

あなた自身の心臓の鼓動が聞こえてくるような、他の人とはひと味もふた味も違う本気の職務経歴書を書くことができれば、必ずや面接、採用へとつながるはずです。

1つの質問への回答は3分以内

職務経歴書の関門を突破したら、次に面接という関門が待っています。

基本的なポイントは職務経歴書の書き方と同じです。話したいことがたくさんあっても、しゃべり過ぎは逆効果。いかに不要なことは話さず、重要なこと、相手が知りたいことに絞って話すことができるかが重要になります。

1つの質問に対する回答は、長くても3分以内。そのために、あらかじめ聞かれそうな質問は、1~3分で答えられるように準備しておくことが大切です。

また、3分以内で答えるためには、「聞かれた質問にだけ答える」ことを心がけてください。つい、いろいろなことを話したくなっても、グッと我慢をして質問の要点をとらえ、できるだけ簡潔に答えます。

面接官がもっと聞きたいと思えば、関連する質問をしてきます。それからより詳しい話をしても遅くはありません。「質問→簡潔な回答→質問→簡潔な回答……」を繰り返すほうが面接のリズムが良くなり会話のキャッチボールがはずみます。

もし、関連したことでどうしても話したいことがあるときは、「もう少し補足の説明をさせていただいてもよろしいでしょうか」と聞いてみるとよいでしょう。

面接での話し方で注意してほしいのが語尾です。自分よりもはるかに若い人が面接官だからといって、「~だよね」などと、なれなれしく話すのはもってのほか。「~ですね」と、「ね」をつけるのも避けたほうがよいでしょう。あくまで面接を受ける立場なのですから、相手の年齢にかかわらず、「~です」ときちんと丁寧に話すようにします。

そして、語尾が消えてしまうような話し方も、自信がないように受け取られてしまいますので注意してください。

言うまでもないことですが、言葉だけでなく態度も重要です。相手が若いからと部下に接するような態度は厳禁です。油断することなく、適度な緊張感をもって面接官に接することが大事になります。


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